デジタルカメラで撮影した写真の中にペイントした建物を点景として配置する

デジタルカメラで撮影した背景写真の中に、Piranesiでペイントした建物を点景として配置してみよう。 建物の位置や大きさを任意で変更することも可能だ。

ペイントする前に・・・
この操作を行う際には、EPixファイルのビューの情報と、撮影した時の条件(視点・注視点・画角)が近いことが条件になる。条件に合わない場合には、EPixファイルのアングルに合わせて写真を撮影し直すか、もしくはEPixファイルのアングルを変更することが必要だ。EPixファイルのアングルの変更は、Veduteかモデリングソフトでの操作に戻ることになるので、事前にアングルを十分検討しておくことをお奨めする。

撮影した写真の中にペイントした建物を点景として配置する方法

用意するもの:

  • 撮影した写真のデータ(下左図)
  • EPixファイル(下右図)

 

STEP1 建物の点景を作成する

  1. 「ファイル/開く」コマンドを実行しEPixファイルを開き、建物をペイントする。

  2. 点景として残したい部分以外を、一色でペイントする。
    i. ツールボックスで以下の設定を行う。

    ツール

    塗りつぶし:全体 

    ロック

    マテリアルロック 

    描画モード

    ペイント 

    黄緑など点景として残したい部分で使用していない色 

    色のバランススライダー

    100% 

    テクスチャ

    チェックをはずす 

    グレイン

    チェックをはずす 

    効果スライダー

    100% 

    ブレンドモード

    不透明 

    フェード

    すべて解除する 

    ii. 画像内をクリックして、点景として残したい部分以外をペイントする。
    ポイント:画像の左上のピクセルを必ず選択した色でペイントする。この位置の色が、透過の対象になる

    マスク処理した点景データ

  3. 点景用のファイルとしてEPix形式で保存する。
     「ファイル/名前をつけて保存」コマンドを実行する
     「ファイル/別名で保存」コマンドで行う

STEP2 デジタルカメラで撮影した画像ファイルを元にEPixファイルを作成する

「ファイル/新規作成」コマンドを実行し、「イメージファイルからEPixファイルを作成」を選択し、デジタルカメラの画像ファイルを指定してEPixファイルを作成する。

 STEP3 建物点景を配置する

  1. ツールボックスで以下の設定を行う。

    ツール

    点景 

    ロック

    すべて解除する 

    グレイン

    チェックをはずす 

    効果スライダー

    100% 

    フェード

    すべて解除する 


  2. 設定ウィンドウの「点景」タブで以下の設定を行う。

    点景の種類

    ラスター 

    ファイル名

    「参照」ボタンをクリックし、<建物の点景を作成する>で保存したEPixファイルを指定する 

    サイズ

    場合に応じて適当に調整する 


  3. ウィンドウをクリックして、点景を配置する。


    点景として配置

  4. 必要に応じて、影をペイントしたり、境界部分の色補正を行うなど、写真とモデルがなじむように工夫する。

ワンポイント 

<点景の大きさを調整するには>
「ファイル/新規作成」コマンドで画像ファイルから作成したEPixファイルには、通常の3Dモデルから作成したような奥行き情報はないため、点景の大きさはどこをポイントしても変わらない。点景マネージャの「調整」機能を使用し、点景の大きさを調整してみよう。