パノラマファイルは、ウィンドウ内をパンニングすることで見る位置を変更することができます。 見る位置を変更したときに、背景に切れ目ができないようにペイントする方法をご紹介します。
方法は2通りあります。
シームレスな半球状テクスチャを使用する
半球状のテクスチャを使うと、空をリアルに表現することができます。 Piranesi V5.0の以下のフォルダに、サンプルファイルがあるので、それを使ってみましょう。
C:\Program Files\Informatix\Piranesi 5.0\Tutorial\Resource\Marlin Studio Textures\hemispherical_018_25.tif
(イメージファイル提供:英国Marlin Studio)
手順
「ツール」ツールバーから「塗りつぶし」ツールを選択します。
「ツールオプション」ツールバーで、「部分」チェックボックスのチェックを外します。
「色、テクスチャ、質感」ツールバーで以下のように設定します。
「詳細設定」ウィンドウで、テクスチャの種類を「ラスター」、モードを「2D」にし、半球状テクス チャを指定します。
マテリアルロックを設定し、空をクリックすると、天空にテクスチャがペイントされます。
ペイント前
ペイント後
キューブテクスチャを使用する
パノラマファイルで背景などをペイントする場合は、通常「キューブテクスチャ」を使います。
パノラマファイルは、立方体で表現され、上下左右前後に面が存在します。 キューブテクスチャとは、その立方体を覆うラスターイメージを、1:6(縦:横)の割合で割り当てます。
キューブテクスチャの各面がパノラマファイルの各面に対応します。下の図はキューブテクスチャの概念図です。
テクスチャの立方体の中心がモデルの視点と一致するよう、モデル空間の座標軸と位置合わせされます。キューブテクスチャに使うラスターイメージと、キューブテクスチャを使うEPixファイルとでは、イメージサイズを一致させる必要があります。したがって、キューブテクスチャに使うラスターイメージを作成するには、既存のEPixファイルを使うとよいでしょう。
キューブテクスチャの作成手順
「ファイル/新規作成」コマンドを実行し、「EPixパノラマファイルの作成」を選択して次へ進みます。
「画像サイズ(ピクセル)」で、現在作業しているパノラマファイルの一辺の大きさと同じサイズを入力します。
「シームレスな半球状テクスチャを使用する」の手順どおりに空をペイントします。
「ファイル/エクスポート」コマンドを実行し、画像ファイルに保存します。
出来上がったキューブテクスチャをペイントソフトで開くと、以下のように表示されます。
キューブテクスチャを使った背景のペイント手順
パノラマファイルを開きます。
「ツール」ツールバーから「塗りつぶし」ツールを選択します。
「ツールオプション」ツールバーで、「部分」チェックボックスのチェックを外します。
「色、テクスチャ、質感」ツールバーで以下のように設定します。
「詳細設定」ウィンドウで、テクスチャの種類を「キューブ」にし、作成したキューブテクスチャを指定します。
マテリアルロックを設定し、空をクリックすると、天空にテクスチャがペイントされます。