Veduteの光源テクニック < 平行光源でイメージの季節や時間帯を調整する >

Piranesiに付属されているEPixファイル作成ソフト「Vedute」では、光源を設定することができる。設定できる光源は、「環境光」と「平行光源」である。ここでは、平行光源の設定のノウハウを紹介しよう。

Piranesiでペイントする前に、モデルの一定方向の面を明るくしたり、影を作成したいことはないだろうか?このような時には平行光源を設定するとよ い。平行光源は、太陽光のように一定方向から光を放ち、モデルの特定方向の面を明るくすることができる。また、影を生成することも可能で、影の長さを調整 し、季節や時間帯を表現することもできる。

 

 平行光源の設定方法

平行光源の設定は、「光源」ウィンドウで行う(下図参照)。画面に表示されていない場合には、「ウィンドウ/光源」コマンドを実行し、表示する。

 

■平行光源を設定するには・・・
「強さ」スライダーを右側に移動する。
「方向設定」ウィンドウに光源を示す「○」が表示される。

■平行光源を削除するには・・・
「強さ」スライダーを左端に移動する。
「方向設定」ウィンドウ上の光源を示す「○」が消える。

■影の長さや方向を設定するには・・・
「方位角」「高度角」スライダーで、影の長さや方向を調整できる。

・「方位角」 ・・・ 影の生成される方向を調整する
・「高度角」 ・・・ 影の長さを調整する

影の長さでイメージの季節や時間帯を調整する方法

影の長さは「高度」の値で決まるが、この値によって季節や昼/夕方などの時間帯を調整することができる。光源を高度の高い位置に設定すると、壁面は暗くなり、影は短くなる。夏場や昼間のイメージになる。
また、光源を高度の低い位置に設定すると、壁面が明るくなり、影は長くなる。冬場や明け方・夕方のイメージになる。操作方法についてはこちら

昼間
夏場

明け方、夕方
冬場

 

 

ワンポイント < 「方向設定」ウィンドウの秘密 >

「方向設定」ウィンドウは、注視点から見た視点の方向と、光源の位置を表示するものだが、これ以外にも機能がある。

(その1)
設定した光源によって結果的に得られる、光と影の大まかな状態を確認することができる。下図のように、光の強い位置が白く明るく表示され、影になる方向がグレーで表示される。これを参考に光源の設定を行おう。

(その2)
平行光源を水平面よりも下に移動し、下から照らすことが可能だ。光源のアイコンを「Ctrl」キーを押しながらドラッグしてみよう。平行光源を水平面より下に移動すると、下図の赤い光源アイコンのように中抜きの丸印で表示される。

 

 

 注意
モデルに影を出したい時には、以下の設定を忘れないようにしよう。

・「表示/影」コマンドを実行し、影の設定をオンにする
・「光源」ウィンドウで、影を落としたい平行光源の「影を落とす」チェックボックスをチェックする